資本金を準備するのと並行して、会社のインフラを整えて行きます。まず最初に決めた方がよいのは、会社の所在地です。会社を設立するには、まず定款という書類を作り公証役場で認証を得なくてはいけないのですが、その中に本店の場所を記載しなくてはいけません。定款を作るために早く所在地を決めなくてはいけないということですが、実は定款に記載する本店の所在地は市区町村まででよいので、この辺というあたりだけもいいのですが、早く決めることには問題ないので、早く決めましょう。
個人事業主などは自宅を所在地にしているパターンが多くあります。会社も自分の住所を所在地にすることは可能です。自宅で作業できれば、通勤時間が0になるわけですから効率的ですし、オフィスを借りるお金も節約できます。ただし注意したいのは、会社の登記をすると所在地は公的なものになり、誰でも知ることができる情報になります。名刺やホームページに載せても、色々な人に知られることになります。自宅の住所を会社の所在地にするということは、それだけのリスクがあることを知っていただければと思います。 部屋を借りる場合は、選択の幅がかなり狭まりますが、オフィス可の物件を選んだ方が良いと思います。オフィス可ではない部屋で黙って会社をしている方もいると思いますが、トラブルはなるべく避けた方がよいでしょう。探し方としては、不動産屋さんで希望を伝えて探してもらうというやり方が一番楽ですが、今はネットのサイトも非常に発達しているので、ネットで探してアクセスする方が、紹介料などを節約できるかも知れません。 またレンタルオフィスやコワーキングスペースを利用するのも一つの手段です。所在地を利用するという役割だけでも価値はあると思います。 私の場合は自宅で作業できるスペースがないので、部屋を借りました。設備に不満がないわけではありませんが、なんだかんだまだ同じところにいます。 その他色々な希望や思い入れがあると思いますが、創業の地になるわけですから、しっかりと考えてから決めていただければと思います。
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株式会社を作る場合、資本金が必要になります。資本金とは会社を立ち上げて、事業が軌道に乗るまでの準備金のようなもので、大きな事業をしようとすると資本金もたくさん準備しなければなりません。ちなみに資本金は株券と交換され、その株を持っている人が株主となるわけです。
一人で会社を立ち上げようとする人は、周りに株券を売って資本金を集める、ようなことはできないでしょうし、想定もしてないでしょう。大体の人は資本金を自分の貯金から出すのではないでしょうか。多額の資金が必要であれば、日本政策金融公庫や各自治体で融資を受けることもできます。 資本金1円から株式会社が作られる時代とはいえ、本当に資本金1円でスタートすると、最初の売上が入るまで帳簿上は運転資金をマイナスでつけていくことになり、不可能ではないけど面倒なので、何十万円かでも資本金を準備するべきだと思います。 この不可能ではないけど面倒というのは、創業期には必ずあることで、例えば会社設立までにかかるお金は経費として設立後に計上してもいいことになっているのですが、やり方もわからないし、他のことで手一杯という状況でしょう。本当は資本金を準備したなら、会社設立までにかかったお金はすべて経費として計上し、資本金から出すように帳簿につけるのが節税になるわけですが、創業時の莫大な領収書を整理して帳簿に付けている時間はたぶんありません。税理士が全部やってくれればそれでもいいのですが、それはそれでお金がかかることになります。 創業準備期間には、資本金とは別に自由に使えるお金を何十万円か準備する覚悟が必要だと思います。その辺りも考慮して、資本金の額を決めるようにしましょう。 会社設立作業のまず第一歩は会社の印鑑を作ることだと思います。
印鑑を作るということは会社名を決断することであり、出来た会社印は設立手続きの過程やその後の業務運営で重要な役割を担います。 会社印にはいくつか種類があります。 ○代表印 ○銀行印 ○角印 上記3つがあれば、とりあえず大丈夫です。 (銀行印は預金を引き出せるものなので、別に作った方が安全です) 私の場合は知り合いにはんこ屋さんがいたので、頼んで作ってもらいました。 3つで1万円弱でした。 また代表印を法務局に届け出る際には、代表者個人の印鑑証明書が必要になりますので、個人の印鑑を登録していない方は市役所などで事前に申請してください。 会社の印鑑が出来ると、もう後戻りできない、前に進むしかないという気持ちになります。 そういう意味でも、会社設立の第一歩と言えます。 弊社は「株式会社」ですが、後から考えてみると、別の形態を選択することもできたと思います。
こじんまりとしたアットホームな会社というイメージの「有限会社」は、2006年の会社法改正により、新規で設立ができなくなりました。 代わりに「持分(もちぶん)会社」という形態が設立可能となり、従来の株式会社と合わせて、現在設立可能な会社の形態は下記4つになります。 ○株式会社 ○合名会社 ○合資会社 ○合同会社 合名会社、合資会社、合同会社は、まとめて「持分(もちぶん)会社」といいます。「持分会社」の特徴を一言でいうと、「株式を持っていない」ということになります。資本金は社員が持ち寄り、責任の範囲がどこまでかによって3タイプに分かれます。 この「株式を持っていない」会社というのが、私にはなじみが薄く、古い考えかと思いますが「会社とは株式会社でしょう」ということで、迷いもなく弊社は株式会社にしました。 「持分会社」の利点の一つは、設立時の書類手続きにかかる費用が安く済むということがあります。それは、たしかにスタート時には大きなメリットですが、会社の形態が社会一般にまだ浸透していない分、取引相手などを困惑させたり、いろいろと困難なことが起こるような気がしなくもありません。 メリット・デメリットを考えながら、自分に合った会社の形態を選んでいただければと思います。 その昔、ライブドアの堀江社長がイケイケだった頃の著書か何かで読んだのが、「会社をつくるのは簡単、本屋で『会社設立』の本を一冊買ってきて、そこに書いてある通りにすればよい」というような内容だったことを覚えていて、実際私もそのようにしました。結論を言いますと、実にその通りでした。
今ではネットで検索すればなんでも調べることができるほど、情報ブログも多く洗練されていますが、こと「会社設立」に関してはこの「本一冊買う」方がいいかと思います。なぜなら、会社設立にはかなりの手順が必要で、薄っぺらい情報ブログだけでは全体像をつかみづらいのではと思うからです。実に会社設立にはたくさんの手順があり、本の1ページ目から最後のページまでを順番に進めることができる「本」という形態が一番相性が良いと思います。ネットの情報はあくまで補足でよいでしょう。 宣伝でも、アフィリエイトでもないのですが、私が買った本はちょっと古いですが、 『よくわかるカラー版 最新! 小さな会社のつくり方[第5版] ナツメ社』という本でした。 https://www.amazon.co.jp/%E3%82%88%E3%81%8F%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%BC%E7%89%88-%E6%9C%80%E6%96%B0-%E5%B0%8F%E3%81%95%E3%81%AA%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E3%81%AE%E3%81%A4%E3%81%8F%E3%82%8A%E6%96%B9-%E7%AC%AC5%E7%89%88-%E5%B1%B1%E5%8F%A3/dp/4816352902 まったくの偏見ですが、この手のハウツー本は「中のページまでカラー」な本の方が親切で分かりやすいと思います。 この頃は知らなかったのですが、freeeというサイト(今では私も使っています)では、必要事項を記入するだけで定款や登記の書類を作ってくれるみたいです。そのようなサイトを使ってもいいですが、それでも本1冊は必須だと言えます。あとはこのようなブログで補足情報を参考にしてみてください。 それではこの後も、会社設立の手続きについて書いていきたいと思います。 独立して仕事をしていこうとした時に、フリーでもなく、個人事業でもなく、会社を設立しようとするにはそれぞれ理由があると思います。 【会社にするメリット】 ○社会的信用が得られやすい ○資金が集めやすい ○さまざまな節税策がある など。 【会社にするデメリット】 ○書類手続きの煩雑さ ○設立手続きに費用がかかる など。 また以前は株式会社なら1,000万円、有限会社なら300万円の資本金が必要でそれが会社設立の壁になっていました。今は資本金1円から株式会社が作られる時代ですから、書類手続きの煩雑さをクリアしてしまえば、やはり会社を設立をした方がメリットが多そうです。 ということで、今後もご参考までに会社設立の手続きの仕方など書いていきたいと思います。 はじめまして。
キタニムービー株式会社の木谷と申します。 このブログでは、私が会社を設立し、経営していくにあたり、考えた事、起きた事の記録を付けていきたいと考えています。なぜそんなことをするのかと言うと、一つは経験を忘れないようにするため、もう一つはその経験を共有することにより、誰かの役に立てるかもしれないと思ったからです。 私自身も2か月前の会社設立の際、わからないことがあるとネットで検索して学びました。ネット上には多くのハウツーブログがあり(その大半はアフィリエイト収入が目的だったりしますが)、見る側としては大変有益な情報が掲載されています。このブログも、これから会社を設立しようと思っている方に読んでいただければ幸いです。 |